青き鼓動

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市丸瑞希の育成型期限付き移籍に寄せて

市丸瑞希選手の期限付き移籍が発表されましたね。

http://www.gamba-osaka.net/news/index/no/9449/

https://www.fc-gifu.com/news_information/46669.html

 

ぼくは市丸瑞希選手が好きです。

彼のボール出しのセンスに惹かれて、サッカー界においては、ここ何年かは彼を追いかけることにお熱です。とは言ってもなかなか現地には行けてないのですが…

それでも今回の移籍リリースを受けて、思ったことなどを綴ろうと思って記事を立ち上げました。

 

 

・はじめに

市丸瑞希選手はガンバ大阪ユース出身の(もうすぐ)22歳。

世代別代表経験があり、長短のパスセンスが光るレジスタボランチです。

その一方でいわゆるデュエルやフィジカル面に難がある選手です。仕掛けるドリブルも不得手。運動能力そのものは決して高くはないですが、技術とアイディア、ポジショニングでカバーしてきた選手。

ファイトできなくはないですがステイして守備することが多く運動量も並、と現代サッカーと相性が良いとは言えないのかもしれません。

それでも、あのキックのアイディアとセンス、精度をみると期待したくなっちゃう。サッカー選手として、ボールを扱うことが上手いっていうのはなによりのアドバンテージ。ぼくにとってはそんな選手です。

 

 ・序列

現在、ガンバ大阪のチーム内での彼の序列は「ボランチ6番手」です。

遠藤、今野、高、矢島、高江、そして市丸。スクランブルで倉田がボランチに入ることもあるので、7番手と言っても差し支えないかもしれません。

ガンバ大阪ボランチは2枠であることを考えると、ターンオーバーで主力二人をベンチ外にしたところで彼がメンバー入りする可能性は恐ろしく低い、というのが現在の彼の立ち位置です。事実今年はカップ戦を含めて、J1の公式戦(リーグ/ルヴァン)ではメンバー入りしていません。

 

・今年のプレーぶり

17シーズン、18シーズンと負傷離脱してトップチームからは縁遠くなってしまった彼ですが、今シーズンはU-23チームのキャプテンとして全試合フル出場中。高い得点力を誇るチームの心臓としてボールを配給し続けています。攻撃時のポジショニングがより適切になって存在感が増してきたな、という印象があります。

徐々に、ではあるのですが課題であった守備面でも成長を見せており、今後この若いチームでどう変わっていくのか楽しみでありました。このままいけば夏場以降にトップチームに呼ばれるのではないか、と期待してもいました。

個人的には昨年までよりも顔つきもよくなり、体の厚みも増しているように見えたんですが有識者の方如何でしょうか…

 

・移籍報道

そもそも18シーズン終了後に「ガンバはU-23を21歳以下で回すつもりなので22歳以上の年齢になる市丸らは移籍先を探している」という報道がありました。ニッカンだったかな…

なので年始にはリリースがあると覚悟していましたし、無かったため安堵したことを覚えています。ガンバ大阪の"6番"として輝く彼が一番見たいので。

そういった経緯があったので、今回の移籍報道も寝耳に水、というよりは遂に来てしまったか、という印象の方が強いですね。来たのなら、外の空気を吸って大きく成長してほしいです!

 

・移籍先

そんな中で今回、育成型期限付き移籍ということでFC岐阜へ移籍。

大木武のパスサッカー」といえばJリーグファンなら概ねこういうものだろう、という枠組みは浮かんでくると思います。求められている素養は備えていると思うので、起用されるかどうかは監督の考え次第でしょうかw

アンカーのレギュラーだった宮本(清水から期限付き加入中)の長期離脱もあって、白羽の矢が立ったのでしょう。タイプ的にはかつて所属した庄司(今は京都でしたっけ)に近いと思いますので、アンカーないしは2ボランチの一角で舵取りを担うことになりそうです。ボールを大事にする、技術に重きを置くチームなら彼も活きるんじゃないでしょうか。

 

ただ、現状はかなり厳しいと思います。

移籍が決まってから何試合か岐阜の試合を拝見しましたが、主力の引き抜きと野戦病院化、そして結果も出ないという悪循環にはまっているような、チームとして同じ絵を描けていない状況にあるのではないか、という印象を受けました。

個々は良い物があってもチームとしてあまり機能していない。選手はもちろん、スタッフ陣も、もしかしたらサポーターも困っているのかもしれません。

そうした中でシーズン途中に移籍してパッと結果を出すっていうのは容易では無いでしょう。独力で打開するタイプでもなく、雄弁に言葉で働きかけるでもない彼にとってはかなり厳しいミッションになると思いますが、ここを乗り越えたらきっと選手として大きく成長できると思いますし、そうすることでガンバに戻って、J1でレギュラーとして活躍していく未来が拓けていくのかな、とも思います。

 

・どういう成長に期待するか

 大木サッカーは前からプレスを仕掛けていったり、奪われた後すぐ取り返すシーンが多く見られるので、ステイしがちな守備面で「行くタイミングを感覚で掴む」「ここぞというシーンで奪い切る」ことを身に付けてほしいなぁと思っています。

また、不調のチームを仕切って、劣勢を跳ね返せるように牽引できるようになれたら…という希望もあります。チームの心臓として、試合をコントロールきるようになれたら最高じゃないですか。

そういったことができればチームの浮上にも貢献できるはずです。ひとつ上がったカテゴリの中で攻撃面での武器を磨きつつ、守備の課題をクリアしていってほしいです。

 

・その一方で

 

セカンド(U-23)はどう運用していくのかも気になっています。

今シーズンは基本的にオーバーエイジ枠の起用はせず、若手とユース選手で構成されたメンバーで戦っています。そのため各ポジションの人員は充足しているとはいえず、今回の移籍も響いてくるのではないでしょうか。

ボランチだと負傷離脱中の奥野くんの復帰目途が立ってきたのか。ユースの長尾くんを重用するのか。クラブがどういう運用をしていくのかも見ていこうと思っています。

 

・ガンバ側でのコメントが

どうしても片道にみえてしまうんですよね…年齢を考えても契約がいつまで残っているかわからないですし…それとも「岐阜で結果を出してきたら延長」みたいな話があったりするのでしょうか。そろそろ結果を出さないといけない年齢だと思うし、来年戻してくれるのかどうかわからずソワソワしちゃいますね。

 

・それでも

ここまでウダウダ言ってきたけれども、やっぱり彼には期待しているし、彼ならできると信じているし、きっと帰ってくると信じて送り出そうというお気持ちになりました。

岐阜の試合も見に行こうと思います。長良川行った事無いのでホームもいいですし、近場の関東アウェーも狙っていきます。

いささかイレギュラーなタイミングではありますが、1カテゴリー分ステップアップして戦う彼の挑戦を微力ながらこっそり応援していこうと思っています。

 

以上、いちファンの戯言でした。

ファンにできることは応援する事だけだ!!!!!!!

がんばってくれー。